3社目は人材系ベンチャー

仕事
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  • 異業種への転職
  • テレアポがこんなに楽だったとは
  • 売り切り商材にはないリピート受注という魅力

異業種への転職

はじめてのホームページ制作以外での営業です。人材業界は右も左もわからず入社日前日は緊張してほとんど寝れなかったことを覚えています。もちろん転職活動時に業界の勉強はするものの実務に活かせるほどの知識がついているかというとそんなはずがありません。業界が変わることは転職で人間関係がリセットされることと同じくらいしんどいです。「転職でなにが一番しんどいですか?」と聞かれると「人間関係のリセット」と「業界知識のキャッチアップ」が二大巨頭として真っ先に思い浮かべます。

入社した会社は当時50名を少し超えたくらいの規模でこれから全国展開をしていこうというフェーズの会社でした。非常に勢いのある会社で営業特化型ブラック企業のそれとは違う雰囲気ではあるものの「〇〇年の上場を目指してみんなで会社を伸ばしていこう」という方向で勢いがあったように記憶しています。当時のこの会社は営業力が一番の売りでしたので体育会系であったことは営業特化型のブラック企業と共通していることでした。

新卒(第二新卒?)で入社した営業特化型のブラック企業との明確な違いは研修制度がしっかりしていた点や理不尽な激詰めがなかったことです。研修でしっかりと人材業界の構造や競合関係、求人媒体や商材ごとの違いや利益構造などしっかりと教育していただきました。この点はいまでも役に立っていることが多く、非常に感謝している点でもあります。

3日間ほどしっかりと研修をしていただき、その中で一番驚いたのが「アポ率の高さ」と「リピート受注」という概念でした。

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テレアポがこんなに楽だったとは

まずアポ率に関して、人によるという前提があるにしても5%から10%と非常に高い水準であることを教えられました。正直最初聞いたときは0.5%から1%の間違いじゃないかと聞き直したほどです。

前職のホームページ制作のリース営業では300件テレアポして1件アポが取れればいいという水準でしたので10件、20件のテレアポでアポが取れるというのはにわかに信じがたいことでした。

この破格のアポ率の謎はすぐに解けました。「即決受注する」必要がないのです。「まずは話を聞いてください」でアポにしているので破格のアポ率が成立していたのです。実際にテレアポをしてもバンバンアポが取れてこんなに楽な仕事はないと思いました。

しかし、他の同期入社組の中にはテレアポ初体験のメンバーもいて、「テレアポすること自体が苦痛」と感じているようだったので、その点は営業特化型のブラック企業に在籍していたことが圧倒的なアドバンテージになりました。前職では受付につながって5秒でガチャ切りなんて当たり前すぎて何のストレスも感じない体になっていましたからね。営業特化型のブラック企業で鍛えられてよかったと今でも思います。

ただ、アポが取れやすいことと受注がしやすいことは別問題で採用活動というのは家族経営や1人親方の会社を除いて規模の大小はありますが、ほとんどの会社で必ず実施しています。採用活動をしているということは人材会社との付き合いもすでにあることが多いのです。

いまさら付き合いのある人材会社から乗り換えて会社の説明やら求める人物像を1から説明することは求人側の会社からすると面倒なだけでよほどのメリットがない限りは乗り換えようとはならないのです。特に「リクナビNEXT」をはじめとした求人広告は前回の記事を使いまわして使用するケースも多いですからね。

したがって、テレアポ段階である程度話を詰めて訪問時に即決受注を取るということは非常に難易度が高いことが理解できました。初回訪問で求人媒体の使用状況や予算、採用計画などをヒアリングして改善案の提案や何度も通って求人側の担当者との人間関係を構築して求人予算の一部を任せてもらって、さらにその任せてもらった予算で結果(採用の成功)を出して徐々に会社の求人予算を増やしてもらうというのが一般的でした。

他には設立したてのベンチャー企業を狙って求人広告を打つ前から代表とコンタクトを持ち、いざ採用にアクセルを踏むという段階で一括して採用を任せてもらうという方法がありました。

このような背景があり、即決受注が難しくライトなアポでまずは求人をしている(する見込みが高い)企業の担当者と会うことからスタートするという営業手法がスタンダードだったのです。

この「即決受注できなくて普通」という感覚には弊害もあり、採用担当者と会うことが仕事と勘違いするリスクがありました。受注してはじめて利益が発生しますからゴールは受注(求人企業の採用成功)です。ゴールまでの距離は短いに越したことはありません。仕事は即決受注できることが理想として営業を進めるという認識が少なく、訪問をしても受注は必ずしもしなくてもいいという勘違いを起こさないようメンバーの意識をコントロールする必要あると課題も感じていました。

とはいえ、アポが取りやすいということは事実で簡単に話を聞いてもらえるということに驚きました。

売り切り商材にはないリピート受注という魅力

しばらく営業を続けているとパラパラと受注が取れるようになってきました。毎月コンスタントに受注を積み重ねて顧客も増えてきたある日、顧客の採用担当者から携帯に連絡が入りました。

「来月、求人広告を打とうと思うので提案をください」

!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

いまでこそ、当たり前の感覚を覚えてしまいましたが当時は衝撃でした。「えっ?受注してって向こうから言ってくることなんてあるの??こっちが必死こいてテレアポして提案して競合を超えて初めて受注できるものじゃないの???」

半信半疑で電話をくれた顧客へ訪問して採用担当者が「予算は100万円です。営業と事務を1名ずつ採用したいです。最適な媒体の提案をお願いします。」といわれてもまだ疑っている自分がいました。

「そんな楽なことあるの?向こうから100万円受注してくださいってお願いされることなんてあるの??」

結論、ありました。

当時は求人媒体の中から3職種までは同一料金で掲載できたマイナビ転職を提案して受注をしました。

簡単すぎて拍子抜けしました。顧客から電話があり、予算はいくらでお願いしますと言われ、そのまま受注です。これまでの新規営業では考えられない出来事でした。こんな世界があったのかと。

そこからは新規顧客の増加に比例してとんとん拍子で売上が上がっていきました。新規開拓しか経験のなかった当時の自分からしたらこんなに楽な営業はないと正直調子に乗っていました。

そんな春の時代もそんなに長くは続かないのですが、それはまた別の話。

今日もありがとうございました。

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